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Exchange+Outlook365:別のユーザーのメールボックスを開く方法(共有) 総まとめ!

 

 

 


 


 

 

ExchangeOnline,Outlook365

ExchangeOnline+Outlook365で別のユーザーのメールボックスを開く (共有)には次の6つの方法があります 。これらの違いは難しくあまり知られていないのでご紹介します。最適と思われる方法で共有してください。

 

※重要※

常時利用するなら共有アカウントのログオンPWでOutlookに接続するのが圧倒的に便利です。Outlook全機能を使える為、アカウントからの送信・全メールフォルダの操作、ルールや自動応答の作成、フォルダへのアクセス権付与など何でもできます。管理者もアクセス付与の作業は不要、メンバーが交代しても作業は発生しません。反映も早い為即時利用可能です。

管理者によるフルアクセスや送信者権限付与よりもデメリットがある点があるとすれば、ユーザー自身でアカウントを追加・削除する必要がある、メンバー交代等で強制的に共有禁止したい場合はアカウントのPWを変更する必要がある等です(このPW変更が若干厄介)

 

共有方法 ▼

使い方、メリット/デメリット▼

1. 管理者が権限を付与

(フルアクセス)

  • メールボックスがOutlookフォルダウィンドウにツリー自動表示(自分のメールボックスと同時表示可能)

  • ユーザー操作不要。PWも不要

  • 全フォルダが表示(特定フォルダのみの共有は不可)

  • そのアカウントからの送信には所有者送信権限又は代理送信権限が必要。

  • 接続は32エントリまで(アーカイブがある場合は16)

  • メールボックスのアクセス権、送信権限であるため、ルール設定、デスクトップ通知、アイコン通知などはできない。

  • 反映まで少々時間がかかる(1H等)

2. Outlookプロファイルの追加

  • Outlookにプロファイルを追加し、切り替えて使う(同時表示は不可)のでたまに利用する場合に便利。

  • ログオンPWを知っている メールの送信を含む全機能を利用可能★推奨

  • ログオンPWを知らない …1同様にフルアクセスを付与されていれば 自分のPWでプロファイル追加可能だが送信等はできない(所有者送信権限が付与されていれば送信も可能)
3. アカウントの追加

 

★共有アカウントのPWで追加

 

★共有アカウントのPWを使わずアカウントを追加する場合の注意点(オートマッピングオフ)

  • 1つのOutlookプロファイルに複数のアカウントを追加しフォルダウィンドウにツリー表示(自分のメールボックスと同時表示可能)
  • 共有アカウントのログオンPWで追加すれば自身のアカウントとして使え全機能利用可
  • 共有アカウントからの送信、デスクトップ通知、タスクバーの封筒アイコンなども表示可能(オプション設定は全アカウント共通)
  • 各アカウント毎にルール、不在時の自動応答等も設定可
  • 即反映(即利用可能)
  • 共有アカウントがフルアクセスを持つメールボックスもフォルダウィンドウに自動的に表示される(共有アカウントが10個のメールボックスのフルアクセスを持っているなら、共有アカウントを追加すれば他の10個のメールボックスも自動表示される(AutomappingがTrueの場合)
  • ユーザーのみの操作で共有可能(PW入力して追加するだけ)メンバー交代などで共有を禁止したい場合はユーザーが切断する。強制的に共有禁止にしたいならアカウントのPWを変更する(新PWを入力しないとメールボックスにはアクセスできない)
4. 共有メールボックスを作成

★ラインセンス消費なし

  • Exchange Onlineの機能である共有メールボックスを作成。
  • アカウントではない(他ユーザーと共有を目的としたメールボックス。50GBまで)
  • ライセンス消費なし

5. 特定フォルダの共有

  • 特定フォルダの共有が可能。

  • Outlookフォルダにツリー表示(自分のメールボックスと同時表示が可能)

  • ユーザー(メールボックス所有者 )にフォルダ毎にアクセス権をもらう為、管理者は操作不要

6. メールフォルダを都度開く

頻繁に特定のメールフォルダにアクセスする場合には不向きだが不特定多数のメールボックスにアクセスする場合は名前の入力だけで表示できるので便利。例えば1000のメールボックスがあり、 何かあった場合にのみアクセスするなど(用途によってはかなり便利)

 

 方法1:管理者が権限を付与(メールボックスへのフルアクセス)

Outlookフォルダウィンドウにメールボックスが自動表示されます。ユーザー操作は不要です。

  1. Exchange管理センター(EAC)にサインイン

  2. 「受信者」→「メールボックス」で当該アドレスを検索しダブルクリック

  3. 「メールボックスの委任」をクリック

  4. 「メールボックスの所有者として送信する」の「+」をクリックしユーザー (orグループ)指定(★送信権限)
    差出人ボックスにアドレスを指定して送信できる

  5. 「フルアクセス許可」の「+」をクリックしユーザー(orグループ)を指定(★フルアクセス)
    メールボックスがフォルダツリーに表示。Outlookプロファイルも追加可能(フルアクセスあるのでPW不要)

  6. 「保存」

★共有メールボックス宛のデスクトップ通知や封筒アイコン、ルールは 作成できません。

★PowerShellでフルアクセスを付与するならこちら(Add-MailboxPermission)

★ユーザー操作は不要で大体1H以内には反映されます。

 方法2:プロファイルを切り替える

Outlookのプロファイルを追加し起動時に切り替えます(共有アカウントのPWで設定します 。フルアクセスを付与されている場合はPW不要でプロファイル作成可能ですが送信者権限は必要

  1. 「ファイル」→「アカウント設定」→「プロファイルの管理」をクリック
    (365以前は
    コントロールパネル から「メール」(又はMail(Microsoft Outlook))をクリック)

  2. 「プロファイルの表示」をクリックし「追加」をクリック

  3. プロファイル名を入力して「OK」

  4. 「電子メールアカウント」をクリック(★名前ボックスがアクティブになります)

  5. 「名前*1」「電子メールアドレス」「パスワード*2を入力して「次へ」*1…表示名 *2…所有者のパスワード
    パスワードはフルアクセス権を付与されている場合は空でもOKです。

  6. MSアカウントのPWを聞かれた場合
    ※アカウントのPWを知っている→ PW入力後サインイン(ユーザー名はログオンID(アドレスではない))
    ※フルアクセス付与されている→「別のアカウントでサインインする」→自分のアカウントを選択し「OK」
     

  7. 「完了」をクリックし「使用するプロファイルを選択する」をONにして「OK」

→ Outlookを起動時にプロファイルを選択(切り替え)して利用できます。
(注意!!ログオンPWで起動した場合は全機能利用可能ですがフルアクセスで起動した場合は所有者送信権限も付与されていないと送信ができません。特に理由がなければログオンPWでサインインした方が便利

 

PWを知っているのでOutlookだけでなくPCや365へのログインも可能となります(ログインパスワードを教えたくない場合は管理者がフルアクセス権限と所有者送信権限を付与すればプロファイルもアカウントも追加は可能です。この場合は、設定時は空パスワードで進み、MSアカウントサインイン画面で自身のアカウント でログインします)

 

重要:共有アカウントのパスワードを変更するとOutlookが起動しない【解決法】

 方法3:アカウントを追加する

Outlookプロファイルに別アカウントを追加する方法です。フォルダウィンドウにツリー するので複数のアカウントを同時に表示することができます。そのアカウントからの送信/全メールフォルダの操作/ルールや自動応答の作成/メールフォルダへのアクセス権付与/デスクトップ通知/封筒 アイコン通知等、全操作が可能です。常時利用するならこの方法が最も便利でしょう。

(共有アカウントのPWで追加する方法です)

  1. ファイル→「アカウント設定」→「アカウント設定」をクリック

  2. 新規→「メールアドレス」にアドレスを入力し「接続」

  3. 「パスワードの入力」で共有アカウントのパスワードを入力

  4. 「すべてのアプリにサインインしたままにする」→「OK」の場合、その共有アカウントでその他のアプリやWebサイトにログインすることになります(例:OneDrive,SharePoint等)「いいえ、このアプリのみにサインインします」ではOutlookでのみ利用します。

  5. 「完了」→「閉じる」→Outlookを再起動

アカウント情報(PW等)はプロファイルに保存されるので、1度設定したアカウントは削除しても今後PW不要で追加が可能です。OutlookだけでなくPCや365へのログインも可能となります。但し、ログインパスワードが変更された場合は次回Outlook起動時にPW画面が表示され入力しないと 起動できません。

 

PW変更によるトラブルが面倒だったり、ログインパスワードは教えたくない、といった場合は管理者がフルアクセス権限と所有者送信権限を付与すれば同様にアカウントの追加ができます(機能も同様に使える)但し現在のExchangeではフルアクセス権限を付与するとオートマッピング機能によってメールボックスがフォルダツリーに自動表示されるので、アカウントの追加をすると2つ同じメールボックスが表示されることになります。これはまた鬱陶しいので

 

※管理者にフルアクセスを付与されている場合は、自分のパスワードでアカウントの追加が可能です(別のアカウントでサインインする→自分のID、PW入力)自分のプロファイルにアカウントを追加した場合、自動応答、デスクトップ通知ができるようになります( 但しオートマッピングによりフォルダツリーに既に表示されている場合、アカウント追加してもルールは起動しません)

 

重要:共有アカウントのパスワードを変更するとOutlookが起動しない【解決法】

 

方法4:共有メールボックスを使う

 

下記を参照してください。

→ O365+Exchange:共有メールボックスの使い方(ライセンス不要!)

方法5:特定フォルダ(複数可)を共有する

方法1~3では、全メールフォルダが共有されます。特定のフォルダを共有したい(受信トレイだけ、〇〇フォルダだけ)場合は、ユーザー(メールボックス所有者 )が特定のフォルダへアクセス権を付与★1します。 ユーザー同士のみで自由にメールボックスの共有が可能な方法です。

 

1:アクセス権を設定できるのは 【当該メールアカウントでOutlookを起動しているユーザー】【フルアクセス権を持つユーザー】【フォルダのアクセス権 として所有者を付与されているユーザー】です。アクセス権が発行編集者以下の場合「アクセス権」タブは表示されません。

 

 ▼ 所有者の操作 ▼

  1. Outlookのフォルダーウィンドウ最上位(メールアドレスや表示名部分)を右クリック

  2. 「フォルダーのアクセス権」又は「データファイルのプロパティ」をクリック

  3. 「アクセス権」タブで「追加」→ユーザーを追加し「OK」

  4. 「フォルダーの表示」(又はそれ以上の権限 ★2にチェックを入れ「OK」
    2 上位フォルダに表示権限以上(参照者など)があればOKですが階層が下のフォルダを共有する場合は上位全てに「フォルダの表示以上」のアクセス権が必要です(例:トップ→受信トレイ→受信トレイ内サブフォルダならトップと受信トレイに「フォルダの表示」が必要)

  5. 受信トレイ等、共有したいフォルダを右クリックし「プロパティ」

  6. 「アクセス権」タブで「追加」→ユーザーを追加し「OK」

  7. 「アクセス許可レベル」でアクセス権を指定し「OK」
    ※メールを開く/返信/転送等なら「参照者」でOK(そのアカウントを差出人として送信するなら所有者送信権限が必要)
    設定後に作成したサブフォルダにはアクセス権が引き継がれるので注意してください。

 ▼ アクセスする側の操作 ▼

  1. Outlookを起動し「ファイル」-「アカウント設定▼」-「アカウント設定」をクリック

  2. 「変更」-「詳細設定」をクリックし「OK」

  3. 「詳細設定」タブをクリックし「追加」をクリックして所有者を指定して「OK」→「OK」

  4. 「次へ」→「OK]→「完了」→「閉じる」

Outlookフォルダーウィンドウにメールフォルダが表示されます。メールの送信(受信・転送)をこのメールアカウントから行いたい場合は、別途所有者送信権限または代理送信権限が必要です。

方法6:都度メールフォルダを開く

都度他ユーザーのメールフォルダを開くので、頻繁利用・常時利用には向きません。しかしアクセスするメールボックスの数が不特定多数であり、たまに開く場合は大変便利です(先生が1000人の生徒の受信トレイをたまに開く必要があるなど)

尚、この方法で開くことができるのは既定のメールフォルダのみであり自作したサブフォルダを開くことはできません。

 

例:先生が1000人の生徒の受信トレイをたまに開く必要がある

例:ヘルプデスクが1000ユーザーの受信トレイをたまに開く必要がある

 

フォルダツリーに表示しないので、メールボックス所有者が共有したいフォルダのみアクセス権をつければOKです (簡単!)管理者の操作は不要です(勿論フルアクセスを付けてもOKです)

 

 ▼メールボックス所有者がアクセス権を付ける場合 ▼

  • 受信トレイや予定表などを右クリックしユーザー(又はグループ)にアクセス権を付与

 ▼管理者がアクセス権を付け る場合は注意が必要

  • 例えばExchange Onlineでシステム管理者が大量のメールボックスのフルアクセス 権限をヘルプデスクアカウントに付けてしまうと、ヘルプデスクアカウントのOutlookに大量のメールボックスがツリー表示されてしまいます。(Max32)これを回避するにはグループ単位でアクセス権を付けるか、PowerShellでフルアクセス権を付けオートマッピングをFalseに設定します。

  • 例:フルアクセス権をSupportGroupに対して付ける

  • フルアクセスの自動表示(オートマッピング)を無効にする
    Add-MailboxPermission -Identity 対象メールボックス -User フルアクセスを貰うユーザー -AccessRights FullAccess -AutoMapping $False

 

 

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